2025.07.17
お知らせ
先日行われた第17回 定例会・CND分科会のご講演の概要をお伝えします。
(会員の方は講演のアーカイブ動画、講演資料ご覧いただけますので別途ご案内いたします。)
イベント名:第17回 定例会・CND分科会
日時: 7月11日(金) 14時~ 場所:ベルサール三田ガーデン
ご講演: 「LCA規則関係の国際動向」 講師:鶴田 祥一郎様 一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)本部長
本講演では、一般社団法人サステナブル経営推進協議会の活動紹介を皮切りに、環境ラベルプログラムやリサイクル事業など、同団体が取り組む事業の概要が説明されました。続いて、講演テーマとして、ライフサイクルアセスメント(LCA)や環境関連規制の最新動向に加え、消費者の行動と企業の取り組みが、2050年のカーボンニュートラル社会の実現にどのように寄与するかについて、多様な事例とトピックスを交えて解説が行われました。
環境関連規制の動向に関しては、環境配慮設計やスコープ3排出量の評価、さらには近年注目を集めている「削減貢献量」について説明がありました。欧州の規制に関しては、エコデザイン規則、バッテリー規則、使用済自動車(ELV)規則などの最新法令が取り上げられ、それらが製品設計や企業活動に与えるインパクトについて具体的に解説されました。
消費者行動と企業の取り組みに関するパートでは、iPhoneのライフサイクル排出量を事例に、消費者が製品の環境影響をより深く認識することが、脱炭素の加速には不可欠であるという見解が示されました。
また、講演者である鶴田氏の出身地・秋田県における地域創生プロジェクトの一環として、森林資源を活用した新産業の創出に向けた取り組みについても紹介されました。
質疑応答および意見交換では、環境政策と企業の取り組みの接点について活発な議論が行われ、削減貢献量、製品ラベリング、環境データベース構築などが主要トピックとして取り上げられました。また、日本・アジア諸国・欧州間の環境政策アプローチの違いや、中国の政策動向についても意見が交わされ、国際的視点からの理解が深まりました。